矢野俊作×田中天コンビを知らない人々向けに解説しておこう。
時は遡ること2000年代初頭のTRPG界隈。90年代末期の「TRPG冬の時代」なんて風にも言われた状況を打破しようと、FEARというTRPG制作会社は「リプレイでラノベとか読むライト層を引き込む」という戦略を取ったわ。— TRPGを楽しむ武蔵 (@Musa_FGO_TRPG) 2021年04月26日
TRPGリプレイ文化はロードス島戦記や旧ソードワールドといったグループSNE製システムの関連で既に作られていたけど、FEARはちょっと違う戦略を取った。
「プレイヤー名を公表して、PL(=制作スタッフやゲスト)をタレント化する」という戦術よ。
矢野&田中天コンビはリプレイ界隈の伝説となったわ— TRPGを楽しむ武蔵 (@Musa_FGO_TRPG) 2021年04月26日
これにより普通ならスタッフクレジットをよく見ないとわからないようなスタッフも数多く知名度を獲得。
FEAR副社長にしてリプレイの多くを手掛けた菊池たけし氏を筆頭とした卓特有の楽屋ノリも利用したコミカルな書き口によってFEARリプレイは一つのブランドとして確立したの。— TRPGを楽しむ武蔵 (@Musa_FGO_TRPG) 2021年04月26日
さて、話を戻しましょうか。
矢野さんはFEAR製TRPGの中でもロングセラーとなった「ダブルクロス」シリーズの制作者でもあるのだけどで、後にグランクレストRPGも手掛けたライターなのだけど…かつてはTRPGリプレイにて主にツッコミ属性の強烈な人気PCとして参加する看板キャラでもあったわ— TRPGを楽しむ武蔵 (@Musa_FGO_TRPG) 2021年04月26日
特にナイトウィザードのリプレイで使った「柊蓮司」はナイトウィザードシリーズどころかFEAR製システムのリプレイでもちょくちょく出張する事も多い矢野さんの代名詞ともいうべきキャラね。
具体的に言うとNWは一度アニメ化したんだけどこの時の主役にも使われてるわ。— TRPGを楽しむ武蔵 (@Musa_FGO_TRPG) 2021年04月26日
また、矢野さんはダブルクロスシリーズのリプレイでも「オリジン」「アライブ」など人気シリーズのGM兼ライターとしても参加してるわ。
割とギリギリのバランスとシステムのテーマをしっかり掘り下げてて、「ラノベ」としても面白い仕上がりの作品が多いわ。
というか自分でラノベ書いたし。— TRPGを楽しむ武蔵 (@Musa_FGO_TRPG) 2021年04月26日
さて、続けて田中天さん。読みは「たなか・たかし」なのだけど専ら「てんさん」って呼ばれる方が多いわね。
この人はうん、リプレイにおいて”一見すると”身内だから成立するフリーダムなノリでやりたい放題やるスタイルで強烈なキャラを作っていった奇人というか怪人というか謎の生物田中天というか…
— TRPGを楽しむ武蔵 (@Musa_FGO_TRPG) 2021年04月26日
今でも「動画のノリを空気読まずにリアル卓に持ち込んじゃう」って人は少なからずいるでしょ?
正直この人のロールがあまりにもカオスだったもんだからこの頃のリプレイ読者にも「天プレイ」という名のフリーダムプレイする問題が吹きあがるほどだったのよ。
…問題は、あくまで”一見すると”なのよ。— TRPGを楽しむ武蔵 (@Musa_FGO_TRPG) 2021年04月26日
実のところ、天さんのプレイスタイルの本質は「出オチの天才」というべきか。
基本的に自分のPCのOPか、PC間同士の交流といった「シナリオ進行に直結しない部分」ではハジけるけど、本筋はすごく正統派に進める人なの。
あと制御してくれる身内同士なのと、多分読み物になる事も意識してる。— TRPGを楽しむ武蔵 (@Musa_FGO_TRPG) 2021年04月26日
その象徴とも言うべきが天さんがGMを担当したダブルクロスリプレイ・トワイライト。
ダブルクロスの基本は中二でダーク寄りな現代異能バトル物で、当時のルルブとか矢野さん担当のリプレイ表紙がこちら— TRPGを楽しむ武蔵 (@Musa_FGO_TRPG) 2021年04月26日
では、天さんGMのトワイライトはどんな感じかって?
こういうのです。
こやつ、1939年だからナチスが相手のトンチキ超人軍団と戦うトンデモ世界観を魅せてきやがった…!!
おかげですっかり大人気です。— TRPGを楽しむ武蔵 (@Musa_FGO_TRPG) 2021年04月26日
とにかく開幕にトンチキな内容をブチ込む事で「田中天の関わる作品」というブランドを作りつつ、
でも中盤以降はかなり堅実なシナリオ構造に冒頭でハジけたNPCを絡ませる事で「田中天のリプレイはネタ的にもシナリオ的にも面白い」という事を浸透させてきたわ。— TRPGを楽しむ武蔵 (@Musa_FGO_TRPG) 2021年04月26日
その他にもナイトウィザード2nd最初のリプレイで「1stまでは敵だったキャラクターも味方として使えるようになった」って状況を描いたリプレイとか、
「それまでそのIPの既存イメージを覆しつつ、『田中天』というキャラクターを読み手の脳に焼きつける」という作風において天さんはある種の天才です— TRPGを楽しむ武蔵 (@Musa_FGO_TRPG) 2021年04月26日
矢野さんは後にFEARを退社してグランクレスト作ってたし、天さんは元々フリーのライターだったけどなんか一時期サイゲで仕事してた話をちょっと見かけてたわけだけど…
まさかいつの間にか2人で会社作ってFGO参戦するとか予想できるかぁ!?— TRPGを楽しむ武蔵 (@Musa_FGO_TRPG) 2021年04月26日
というわけでまとめると「TRPG界隈でブイブイ言わせてたレジェンドなコンビがFGO参戦しやがったので彼らを知ってる世代にとっては感無量なんてレベルじゃない状況だ」ということよ。
みんなFEARゲはいいぞ。— TRPGを楽しむ武蔵 (@Musa_FGO_TRPG) 2021年04月26日
ぶっちゃけ「田中天」のブランドが凄い事を象徴するエピソードとしては
「グループSNEが田中天さんがPL参加するリプレイの時だけPL名開示していた」っていうぐらいの人なのよ…アレはびっくりしたけど納得せざるを得ない— TRPGを楽しむ武蔵 (@Musa_FGO_TRPG) 2021年04月26日
@Musa_FGO_TRPG FF外から、矢野さんと天さんのリプレイを初めて読んだのはセブンフォートレスのシェローティアの空砦でした
天さんのロールに笑い転げ矢野さん演じるキャラと敵キャラとの掛け合いもとても面白く今でも偶に読んでるほどです
本当に面白い方々が今回シナリオを書いてくださり感謝の仕様が有りません!— アルカイン@ ねこです (@atorlasu) 2021年04月27日
@Musa_FGO_TRPG 過去にはTRPGの界隈ではこれまた有名な中村やにおさんが天さん、矢野さんと一緒に座談会をやっていらっしゃっているのでそちらを見るのもお勧めです!
— アルカイン@ ねこです (@atorlasu) 2021年04月27日
@Musa_FGO_TRPG 天さんがPLで1番好きなのはダブルクロスリプレイ・ストライクシリーズですかね。笑いっぱなしでしたww
GMはFGO勢には何故か不評の小太刀右京先生です。— ブクブク (@7TmZkNoq8PyqrZy) 2021年04月26日
今回のFGOのイベント書いてる人達て相当凄い人達なんやな初めて知った
— メイジン・ハマグチ (@narukamikagero1) 2021年04月27日
かなりガッツり書いとるw TRPG興味ある方は見てほしいくらいだ>RT
— リックラック (@rickl178) 2021年04月27日
うお、このコンビfgoで書くの?普通に興味が増しました
— mist (@m2s3t5) 2021年04月27日
TRPGやりたいけど相手が見つからない…