ネタバレ注意!
水着BB(ムーンキャンサー)の絆礼装「深淵のラストリゾート」
水着BB(ムーンキャンサー)の絆礼装の解説
「深淵のラストリゾート」イラストレーター「???」
まるで時間が止まったかのような夜だった。
カレンダーは12月31日の23:59で停止したまま、
もうしばらく、一向に動かない。
「あら、まだ起きていたんですか?」
傍らで愛しい彼女が微笑む。
名前が思い出せない。
天文台の明かりは落ちているが今夜はソラが明るい。
まるで深宇宙が目の前に墜ちてきたような。
「静かですね。私たち以外、もう誰もいないみたい」
淑やかに囁く甘い声。
弛緩する指先。閉塞する思い出。常駐する時間。
名前が思い出せない。
「ふふ、見てください。あんなにも星が綺麗」
見上げるソラはもう何もかもが手遅れだった。
巨大な深淵。三つの赤い星。発狂する冬の星座。
すべての生命が消えた惑星。
であれば、ここは月面に開いたクレーターか。
「ふふ、うふふ、ふふふふふ――――――」
傍らで■■が微笑む。
名前を思い出せない。彼女のではなく、自分の名前が。
それがアナタのいる最後の夜。
時間と空間の狭間にある飼育箱。
永劫に抜け出せない、陥穽のハネムーン。
絆あげすぎて犬空間に誘われたか・・・・・・